ガルシアの隠れ家 by grass-b |
「プロジェクト宮殿」イリヤ/エミリヤ・カバコフ
「本書はカバコフが人々の見果てぬ夢を収集して、それを保存するという宮殿を立てる、というコンセプトでつくりあげたトータル・インスタレーションの設計図とそこに収められる個々のアイディアを載せたアーティストブックである」 (「プロジェクト宮殿」の解題より) この本には65件のプロジェクトが収録されている。 最初の「自分を変える方法」というプロジェクトを見てみよう。 まず、白いチュールの布地でできた翼をふたつ用意するとある。 設計図を見ると片翼のサイズが縦140㎝、横40㎝。 翼を固定するには肩、胸、腰で締めるバンドを革のベルトで作る。 用意ができたらひとりで部屋にとじこもって,翼を装着し、決められた時間出てはいけない。 (これはだれかの厄介な反応を予防するためにも大変重要な条件とのこと) その他、気になるプロジェクトを幾つかあげると、 「空飛ぶ部屋」 「過去と出会う」 「自分を不幸だと感じてみる」 「夜の旅」 「家庭用品におしおきをする」 「おのれを脱する」 「おまるにすわる」 「現実のかたわらに」 「地上になんて住めない」 「木々や石や動物達との共通言語」 「雲をあやつる」 「階段の馬プロジェクト」 など。 序文でカバコフは「プロジェクトとは生きていることの意味を集約したもの、現実化したものである。自分のプロジェクトを決めた瞬間に、ようやく人は真の意味で存在しはじめる」と述べている。 先週Kさんにこの本を見せたところ「そういえばサンドカフェに翼を付けた男性が奥さんと子供連れできたらしい」と言うではありませんか。 翼を付けたお父さん!! わーい! by 店主 ♀
by grass-b
| 2013-06-20 05:34
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