ガルシアの隠れ家
by grass-b
カテゴリ
全体
アクセス/国道、県道入口の目印
foods view
Herb field
others 
その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧
幸福論
画家の安藤光雅が「幸福論」の中で「本当に幸せだった人をみつけた」と語っていた東勝吉さんのこと。

<東勝吉さんは83歳まで木びきをしていた。
大分県湯布院の老人ホームに入所したとき「好きなことはないか」と尋ねられ、「別にないが、小学校のときおまわりさんが泥棒を追いかけている絵を描いて先生にほめられたことがある」といった。
このおじいさんに絵の具を渡すと驚くべき絵を描きはじめた。
99歳まで生きて百数十枚の絵を描いた。
地元の若者が記録した東さんの映像も見た。
誕生ケーキに立てた99本のろうそくをやっと吹き消して「はーっ」とため息。
「なにか歌って」とせがまれ、調子っぱずれの歌を歌う。
歌い終わると「あー、くたびれた」と車椅子で部屋に戻ってベッドにばたっと倒れる。
みんなが「東さん、東さん」と呼ぶ。
それでおしまい。
彼は帰ってこない。>

安野光雅に「私も今から自分の絵を止めて乗り換えたい」といわせた絵。
他者の評価など気にせずに、曇りのない眼で描かれた素朴で瑞々しい絵。
晩年になってようやく好きなことをして過ごせる日々にたどりついた幸せ。
誇りを失わない生き方を全うできた幸せ。

by店主 ♀



[PR]
by grass-b | 2013-03-05 10:56
<< 共感したこと 悼む >>
Copyright (C) grass-b. All Rights Reserved.